共同宣教司牧ニュース36号

ドミニコ タン ホアン フイ師
助祭叙階おめでとうございます

 

2022年5月8日助祭に叙階されたフイ師から原稿をいただきました。
(文中の年は2022年12月現在です)

めぐまれた人間
助祭 ドミニコ タンホアン

今年の日本はまたまたコロナで始まりコロナで終わる1年になりました。2月頃から感染者数拡大の波である第6波が始まり、感染者数が初めて1日10万人を超えました。8月には第7波がきて、1日25万人に達し、医療崩壊(感染者数が多くて病院の治療を受けられない状況)がみられました。
そして、秋になって感染が落ち着き始めたかと思っていたら、予想どおりに12月初旬、第8波の始まりがテレビや新聞で報じられることになりました。そして、12月中旬の今、連日10万人前後と世界でも例外的に多くの感染者数が出ています。
そういう中で、この年末日本のコロナに対する考え方や対策が大きく変わってきています。政府はいわゆるウィズコロナ(with corona)という方針を打ち出し、国内外の人の流れや外食、イベントなどについて制限せず、自粛も求めないことにしました。今日本人の4人に1人が感染したことになっていますが、1月の中旬に山場(最高時)が来るといわれる第8波の行く末が心配されます。
今年2月に起こったロシアのウクライナ侵攻が年末になってなお戦火が収まらず、酷い戦災の様子が伝えられ、世界中の国々がエネルギーや食糧の不足、値上がりの影響を受けています。日本も例外でなく、ガソリンや小麦粉などが不足気味になり、円安と相まって物品全般の物価上昇となっています。
世界で平和がおびやかされ、日本周辺で度々ミサイルが飛ばされ、国境辺りの緊張状態がみられる今、それらに大きく反応する動きが見られます。
そもそも日本は過去に戦争して多くの国々に迷惑をかけたことを反省し、憲法では武器でなく話し合いで平和を求める、只、専守防衛(他国からの攻撃から守るために武器を使用し、他国攻撃のための武器は使用しないこと)のための軍備は行うとしています。日本国民は皆この専守防衛の制限の枠は絶対に守られなければならないと考えていて、軍備増強に疑問を抱いたり、反対したりをする意見も多くあります。
去る10月に物価は1年前より3.8%高くなったと発表されました。ほとんどの食品が値上がりし、さらに今後光熱費などが上がることになっています。この1年でも生活が苦しくなった家庭が多くなっています。1970~80年代の経済成長の時は毎年2%や3%の収入増は普通でしたが、今の日本人の実質の平均賃金は30年ほどほとんど上がっておらず、これは世界に例がないほどだそうです。
そういう状況の中で、2022年5月8日(世界召命祈願の日)に、私はいつくしみ深い神のお恵みと皆様の祈りとご支援に支えられ助祭叙階のお恵みをいただきました。これまでの歩みを支えてくださった皆様に心より感謝いたします。これからも皆様と共に歩んでいきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。

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