共同宣教司牧ニュース 32号

共同宣教司牧サポートチーム神奈川 2021. 2. 26 発行

Our Stories 2

新型コロナウィルス 新たな年を迎えて

古川 勉 ( 雪ノ下教会 )

一昨年から確認され、今日まで人類を苦しめている新型コロナウィルス感染拡大も収束する ことなく 2021 年を迎えております。いたるところで社会を苦しめているその戦いは、まだし ばらく続きそうです。世界保健機構(WHO)がパンデミック(世界的大流行)と宣言(3 月 11 日) した当時は世界の感染者数は 11 万人、亡くなられた方は 4100 人ほどでしたが、現在(2 月1 8 日)では感染者数 1 億 921 万人、亡くなられた方は 241 万人までとなってしまいました。ワ クチンの開発、普及が急ピッチで進められていますが、より一層の支え、励まし合い、援助等に よって、この危機を乗り切っていくことができるよう願うとともに早期の感染拡大の収束を祈 りたいと思います。

一昨年から確認され、今日まで人類を苦しめている新型コロナウィルス感染拡大も収束することなく2021年を迎えております。いたるところで社会を苦しめているその戦いは、まだしばらく続きそうです。世界保健機構(WHO)がパンデミック(世界的大流行)と宣言(3月11日)した当時は世界の感染者数は11万人、亡くなられた方は4100人ほどでしたが、現在(2月18日)では感染者数1億921万人、亡くなられた方は241万人までとなってしまいました。ワクチンの開発、普及が急ピッチで進められていますが、より一層の支え、励まし合い、援助等によって、この危機を乗り切っていくことができるよう願うとともに早期の感染拡大の収束を祈りたいと思います。

昨年から、このコロナ禍で多くの医療従事者や福祉・行政職員、各種活動法人、様々な場での民間会社、個人などでの献身的な就業意欲や支え合いのための実践が見られました。その一人一人は社会の中であまり目立たず注目されなくても、そうした人々のおかげで、この世の中は成り立っている、ということも、とりわけ深く感じさせられたものでした。
しかし、同時に、このコロナ禍、日本社会、国際社会の中で浮き彫りになったのは経済格差でした。別に地球上の70数億人が暮らすための食糧、必要資材、エネルギーが不足しているわけではありません。ある意味、充分あります。その公平な分配がなされていないだけです。公平どころか、このコロナによって、まずますこの格差はさらに増大してきたと言えます。差別も同様に医療従事者、コロナ患者、被災地住民に対してなど、また昨年5月、8月に起きたアメリカ・ミネソタ州、ウィスコン州での白人警察官による黒人男性圧殺、銃撃事件など例を挙げればきりがありません。

また昨年より顕著に見られるようになったのは「分断」という現象でした。別に全員が同じ意見、感性を持つことがないのは事実ですが、その対立の仕方、向き合い方は常軌を逸し、人間として、やはりまずいのではと思いたくもなります。昨年のアメリカ大統領選などでは特にその姿が見られましたが、その分断を起こす原因も経済格差や差別の問題だと挙げられています。
歴史の中で大いに社会を改革、発展させてきた資本主義経済ですが、環境問題を引き起こす重大な要因のひとつと指摘されていることも加わり、現代では、その限界も見え、新たな改革が必要な経済機構としてとらえられています。資本家の飽くなき欲望に振り回され、そのために過剰な競争主義、能力主義、排他性が浸透し、このままでは、もはや矯正することもできない経済格差や差別構造、そして環境問題を構築しています。教皇フランシスコ自身も「この経済は人を殺す」として、とりわけ多くの不利な立場、弱い立場の人々の視点に立ち、現行の資本主義経済の問題性を指摘しています(使徒的勧告「福音の喜び」53項、54項など)。

聖書(創世記)の中で人がつくられ、続いて他者がつくられていく理由を神は「人は独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者をつくろう」(2・18)と言われています。ここでの「良くない」(ヘブライ語:ロー・トーブ)は目的に合っていないことを意味する言葉です。人が独りでいることは人がつくられた目的にそぐわない、と言うのです。「助ける者」(ヘブライ語:イーゼア)も単なる仕事の補助者、お手伝いを言うのではなく、人が向き合うべき存在、すなわち本当の支え、目的、励まし、生きがい、となる存在を言う言葉です。人は人と共にいて本来のあり様が実現する存在としてつくられているのです。この「共にいること」を阻むのが貪欲、暴力、自己中心、無関心、好色、妬み(ガラ5・19他)などとなります。この集まることができないコロナ禍にあって人と「向き合うこと」「共に生きること」の必要性や重要性がひときわ強く感じさせられたことも多かったと言えると思います。

そんな時、教会ではまず、共に祈りましょう、となりますが、一番大切な祈りは当然「主の祈り」です。その中で特に注意したいのは「主の祈り」の中で一番多く発せられる単語、「わたしたちの」です。「わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください」の「糧」は生きるに必要な糧で、それは霊的、精神的な云々ではなく完全に物質的なもの(食料、衣料、家、エネルギーなど)を言います。「わたし」のためには誰もが大いに祈れますが、「わたしたち」のため、とはだれを指し、どの範囲を考えているのでしょうか。この祈りはわたしたちを物質的なものに欠いている世界が中心の「わたしたち」に導き入れる祈りです。「わたしたちの罪をおゆるしください、・・・わたしたちを誘惑に陥らせず・・」の「罪」や「誘惑」も単純な道徳的、倫理的にふさわしくない思い、行為を言うだけではなく、むしろ神からはずれた道、価値観、理念、目標など様々な分野、状況における、そうしたずれた方向性を指す言葉です。
この困難な状況を生きるのに誰もが「主の祈り」の内容の実現を望むことが重要です。まだまだ予断を許さないコロナ禍にあって、この「主の祈り」のうちに、一日も早い終息を共に待ち望みたいと思います。


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